管理人の中村佳太です。
本日(2024年4月17日)午後に開催された全員協議会を傍聴してきました。
今回の全員協議会は、管理人が3月19日に大山崎町議会宛に提出していた『北村吉史議長のフィリピン共和国に関する事実誤認発言についての申入書』を議題として開催されたものです。
この申入書は、当サイトでも2月12日のブログに書いた北村吉史議員(議長)のフィリピン共和国に関する発言について撤回等を求めるものです。
以下に申入書の全文を貼ります。
この申入書について検討するために開催されたのが、本日の全員協議会です。
なお、一般傍聴者は8名ほどでした。
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北村議長は発言を撤回・謝罪
会議の冒頭、北村吉史議長は「一連の発言を撤回する」としたうえで、「ご迷惑をおかけしたこと」および「不快な思いをした全ての人」に対して「お詫びする」と述べ、当該発言を撤回・謝罪しました。
その上で、事実誤認発言に至った経緯について「とあるWEBサイトに掲載されたデータを誤認した。軽率であった」と説明しました。
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識字率について言及したこと自体は撤回せず
その後議員による質疑が行われ、朝子直美議員・辻真理子議員・堀内古比呂議員から、「事実誤認以前の問題として、友好都市の相手として“ふさわしいか”の議論において識字率に言及したこと自体の不適切性も認めるのか」との質問が相次ぎました。
それに対し北村議長は当初「データを確認することは問題ない」などと明確な回答を避けていましたが、「今後も識字率を友好都市選定の判断材料とするのか?」と問われ、最終的に「一議員として判断材料とすることはあり得る」と回答しました。
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撤回までに時間が掛かったことについて
堀内古比呂議員から「(今年の)3月に共産党議員団からも撤回の申入を行った。撤回に時間が掛かり今のタイミングになったのはなぜか」との質問がありました。
北村議長は「様々なところから指摘を受けた。あらためて数字の確認などを行っていたが、それに時間が掛かった」とのことでした。
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管理人の意見・感想
北村議長が明確に撤回と謝罪の言葉を述べたことは、(当然すべきであるとはいえ)率直に良かったです。曖昧にせずに、しっかりと誤りを認めて謝罪や撤回をすることは、政治家として大切なことだと思います。
また、「町民の声が議会を動かした」という事実も大きなポイントだと思います。管理人が議事録を情報公開請求してこの発言の問題を指摘して以降、複数の報道で町内外に広く知られることとなったこともあり、多くの町民から怒りの声が上がっていました。今回の申入書についても、複数の町民が賛同の意見を町に対して送ってくださったと聞いています(ありがとうございました!!)。
こうした町民の声が議長による発言の撤回につながり、「議論は事実に基づいて行われなければならない」という当たり前のことを議会が認識するに至ったことは、今後の議会での適切な議論のためにも大変に重要なことだと考えています。
ただ、北村議長が「今後も識字率を友好都市選定の判断材料とすることはあり得る」と述べたことは大変大きな問題です。
世界には様々な文化や制度を持つ国や地域があり、それぞれの国や地域がそれぞれに様々な事情を抱えています。そうした中で「友好都市」となってもらう相手の都市に対して、その識字率を選定の材料にするということがどれだけ相手の都市の見下し蔑む行為なのかということは逆の立場になって考えてみるまでもなく分かることのはずです。
北村議長はその意識・人権感覚を根本的に見直す必要があります。
最後に、管理人は申入の項目3として「撤回が行われた場合、それを広く周知すること」としていました。しかし、本日の全員協議会においてはこの「周知」に関しては全く議論が行われませんでした。「議長が発言を撤回した」という事実は議会にとって大変に重く、大きな出来事です。今後の選挙においても判断材料とされるべきことでしょう。その事実を議会は町民に広く知らせる責任があります。
管理人は本日の会議終了後、議会事務局に対し撤回の事実を町民に広く周知するよう口頭であらためて申入を行いました。具体的には『議会だより』への掲載もしくは来週4月24日(水)に行われる議会報告会での周知等を検討するよう申入れました。
議会が適切な対応を取ることを願います。
管理人・中村佳太