◆「内規問題」で議会が混乱中◆

傍聴メモ_議会運営委員会&全員協議会(2024年1月15日)

こんにちは。管理人の中村佳太です。

本日1月15日に開催された大山崎町議会の「議会運営委員会」と「全員協議会」を傍聴してきました。

どちらの会議でも主要な議論となったのは、当サイトでもブログを書き、京都新聞でも報道がなされた「懇談会適用内規」問題についてでした。

共産党議員団が謝罪・撤回

冒頭、朝子直美議員から、共産党議員団の代表幹事として、以下のような発言がありました。

・(代表幹事会および議会運営委員会において)この内規に同意したことは誤りであったので、謝罪した上で撤回する

・理由は、この内規は議員の発言や住民の活動に制約を課す内容であり、ふさわしくないと考えたから

改めて議員全員が参加する場での再検討をお願いしたい

これに対し山中一成議員(大山崎クラブ)からは、謝罪は受け入れるが、一度作成した文書をそう簡単に変えることはよくない旨の発言がありました。

管理人としては、この内規の問題点を理解したならばすぐにでも撤回することが望ましいと考えているので、共産党議員団の謝罪・撤回は適切であり、評価できる決断だと思います。

今からでも遅くないので、他の会派・議員も撤回するべきです。

代表幹事会へ差し戻し?

朝子直美議員からの再検討の依頼を受け、北村吉史議員(議長)から「代表幹事会で決めた内規なので、再検討するならばまずは代表幹事会へ一度差し戻すのが良いだろう」との提案がありました。

共産党の議員らからは、「代表幹事会では一部の議員での議論となり、かつ住民が傍聴することもできない。議員全員が参加でき、住民が傍聴できる会議(全員協議会など)で話をするべきだ」と反発の声がありましたが、どうやら代表幹事会に差し戻されることになりそうです。

この内規は住民との懇談会のルールを定めるものです。一旦は差し戻すにしても、少なくとも最終的な議論は、住民や記者が傍聴できる場でやるべきでしょう。そうでなければ、「住民に議論を聞かれたくないんだ」と思われても仕方がないと思います。

「”内容を公にはしない”という約束だったはず」(北村議長)

途中、北村議長から以下のような発言がありました。

「内規なので”内容を公にはしない”という約束だったはず。にもかかわらずリリースされた」

「内規は公開するものではない」

内規は議会のルールであり、議会は住民のための議論の場です。にもかかわらずそのルールを公にされては困るかのような北村議長の発言には耳を疑いました。

なお、この発言はそもそも北村議長の理解が間違っており、堀内古比呂議員から事務局への「内規の公開を許可したのは誰か?」との質問に対し、担当者は「委員長・議長の指示があっての公開であった」と回答しています。自らの権限で公開したにも関わらず、それを否定するかのような発言をしているのはどういうことなのか理解しがたいです。

とはいえ、内規は行政文書であり、行政文書とはそもそも私たち住民のものです。それを「公にはしない」とか「公開するものではない」という認識を持っていること自体が、議員(ましてや議長)として資質が問われる発言です。

内規の作成経緯の一部が明らかに

問題となっている「懇談会適用内規」は、代表幹事会という傍聴もできず議事録も残らない会議で策定されてしまったため、どういう風に内容やひとつひとつの項目が決まっていったのかが不明でした。しかし、本日の西田光宏議員の発言から、その流れが少し見えてきました。

西田議員は次のような発言をしていました。

最初に出ていた議長案に共産党案を一部取り入れて作った

つまり、今回共産党が問題視した「議員個人の考えは発言しない」や「組織的かつ財政を無視した一方的な要望活動と判断される懇談会は開催を控える」といった内容は、「議長案」に入っていたものであると考えられます。

最終的には代表幹事会において合意されたので、出席していた議員は全員その内容に同意したわけですが(朝子議員は今回その同意を撤回した)、とはいえ、こうした問題のある項目を最初に書いたのは議長である北村吉史議員であったというのは重要なポイントでしょう。

このことを踏まえて前述の北村議員の「内規なので”内容を公にはしない”という約束だったはず。にもかかわらずリリースされた」という発言をあらためて眺めてみると、「自分で書いた自分に都合の良いルールを公開されたくない」という北村議員の意図が見えてきます。

この点からも、北村議員の議員・議長としての資質が問われます。

次回の議会運営委員会および全員協議会は2月14日に開かれるそうです。

この議論の続きもあると思うので、可能な方はぜひ傍聴へ。

管理人・中村佳太